(3)同族法人の特別税率(留保金課税)
非営利・協同の法人の場合、通常一部株主が株式を所有するような同族法人はありませんが、経過的、形式的に税法上の同族法人に該当してしまう場合も見られます。その際、一定の課税所得以上の場合、その内の配当等で流出しない留保所得については通常の法人税以上の課税がなされます。これを「同族会社の留保課税」といいます。この税額が今回の改訂で、5%減額されました。
(4)固定資産の特別償却や税額控除制度の概要
民医連等非営利・協同の法人につき、今期決算で主に対象となる固定資産の特別償却や税額控除制度は別表の通りです。リース資産についても税額控除を適用しうる場合があり、留意が必要です。
なお、通称「中小企業者等」と03/1月からの適用となる「IT投資促進」については対象資産の種類が重複しています。節税の視点からは「IT投資促進」が有利と思われますが、対象法人、適用の時期、対象資産の種類、金額基準、リースの取扱等異なる部分があり、また、03/4月以降「中小企業者等の即時償却制度(2(1)(3)参照)」もできるので、会計上、税務上個別の検討が必要と思われます。顧問税理士とも相談の上検討して下さい。
(5)その他
賞与引当金については、経過措置の適用を受けて、97年度以前の税法基準(支給対象期間基準もしくは暦年基準)額の1/6が今期の繰入限度額となります。(04/3期以降は全額損金不算入です。)
2.次年度からの税法改定の概要(04/3期以降)
現時点では省令等詳細が明らかでなく十分な解説は困難ですが、ここでは概要の説明を行うこととします。
(1)法人税関係
固定資産の特別償却については、別表を参照して下さい。ここでは、それ以外の改訂の主な内容を説明します。
(1)同族法人の留保金課税の廃止
同族法人の留保金課税(1(3)で説明)につき、自己資本比率(ただし、同族関係者からの借入金を自己資本に含める)50%以下の中小法人については、03/4〜06/3月開始事業年度に於いて、その適用が停止されます。また、当年度で5%軽減措置は廃止されます。
(2)交際費の損金不参入制度
今年度に引き続き、損金算入制度の適用対象者と適用金額が拡大されます。
(3)30万円未満の少額減価消却資産の即時償却制度
現行は、
10万円未満 即時償却可
10万円以上20万円未満 3年間での一括償却可
となっています。
次年度(04/3期)改訂では、中小企業者等は、03/4〜06/3月取得分につき、30万円未満の固定資産につき即時償却ができることとなりました。すなわち、以下の通りです。
30万円未満 即時償却可
なお、中小企業者等の範囲は、特別償却と同様
・資本金又は出資の金額1億円以下の普通法人
・資本又は出資の金額なし法人は従業員1000人以下
・農協等(事業協は含む。消費生協は含まず)
となります。
また、償却資産税の取扱については、従来の「パソコン減税」と同様に課税扱いとなりますので留意が必要です。
(2)法人事業税
04/4月以降開始事業年度より、資本金1億円超の法人を対象として、外形標準課税が導入されます。
外形標準課税は、従来の「所得割のみを課税標準とする」方法ではなく、「所得割、付加価値割、資本割の3つの課税標準」により事業税を計算する方法です。