|
|
|
|
|
MCC
2006/03
|
MCCとは、Mondragon Corporacion Cooperativa、のイニシャルで、グループの通称名称である。知る人ぞ知るが、スペイン北部のバスクで生まれた協同組合群である。今やグループ全体で7万人を超す職員らが働いている。本HPで詳細をリポートするわけにはいかないが、そのさわりのみ紹介しよう。なお当HPにリンクしている「非営利・協同総合研究所いのちとくらし」から、昨年のMCC取材のリポートが、すでに刊行されている。興味のある方は、ぜひ当該総研に入会されて購読されたい。
1.協同労働協同組合
日本にはこのような協同組合はない、日本のものはみな産別協同組合である。スペインには協同労働協同組合という協同組合が法定されていて、労働を持ち寄って協同組合形態で事業を行えるのである。もちろん一定の規模が必要だが、スペインでは小規模なら「労働者株式会社」を設立して事業を興すことも可能だ。MCCは、生産事業を担う協同組合が主力で、100を超える異業種の協同組合の複合的連合体である。
2.資本は労働に従属する
80年代後半にグループが決めた10原則の一つに、「資本は労働に従属する」と記載されている。私もこの意義が判らずに、昨年4度目の取材に赴いた。未だに判ったようで人に説明することは容易ではない。
3.就職するのに150万円必要
MCCに就職するということは、協同組合員になるということであるが、このためにはMCCの協同組合に新人は一人当たり150万円程度の出資金を拠出しなければならない。MCCには消費生協もあり利用組合員がいるが、彼らの拠出出資金は一人300円程度ある。この差は何か、ここにMCCの本質が隠れている。もちろん分割払いも可能だ。
4.赤字の1/4は労働者負担
100以上もの単協があれば全部が好調とはならない。当然に不振の単協で赤字決算となる場合も生ずる。この赤字のうち半分はグループ全体で賄い、赤字の1/4は、貯まっている出資金より減額控除して埋められるのだ。不当だと思うかもしれないが、黒字のときは配分可能な剰余金について、その年の給与額に比例して配分計算されて出資金勘定に加算されていく仕組みなのだ。出資金には別に年利7.5%の事実上の利息も加算されている。退職時には随分と貯まっているかもしれない。
5.ECで5位の家電製造販売
MCCの主力製品の一つである家電分野では最近フランスの家電メーカーを200億円で買収し、そのシェアが5位に上昇している。工場の国際化も進めているが、これらを支えているのは、金融の協同組合、流通の協同組合、技術開発と教育の協同組合らである。このような協同組合群は世界に例を見ない。取材者が毎年多数にのぼるので、取材費を要求される。
6.ゲルニカ
ピカソの巨大な判りにくい絵で有名であるが、ゲルニカの街は、モンドラゴンの直ぐ側にある。町中が破壊される空爆を受け、その悲惨さに奮起したピカソが短時日で巨大な壁画のような絵画を完成させたのだ。マドリッドに展示されている絵を観られた方は、ぜひゲルニカまで足を伸ばしていただきたい(少々、遠いが)。
2006/03(坂根 利幸) |
|
|
|
|
|
|