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プレミアム付商品券についての会計処理
【Q】
当法人は医療機関であり、本年実施されているプレミアム付商品券事業において取扱事業者となりました。窓口でプレミアム付商品券を受領した時や換金時の会計処理をどのようにすべきでしょうか。
【A】
プレミアム付商品券受領時には、以前実施された地域振興券やクーポン券と同様に現金として会計処理するのが適切であり、また換金時には一端未収金等に計上し、入金時に消し込む会計処理が適切であると考えられます。
【解説】
プレミアム付商品券事業については消費税増税対策とうたわれて実施されましたが、政府の告知が不十分であり、申請から購入・使用にいたる手続が面倒であったり、使用場所が限られていたり、最大限利用するためには2万円の現金を用意しなければならなかったりと批判の声も大きい事業です。実際に購入申請をした対象者は低調に推移しているようでもあり、バラマキ政策とも言えるこの制度の実効性には疑問を抱くところです。
とはいえ、我々の関与する医療機関でも当初の想定外に使用される頻度は一定数あると聞いています。ここでプレミアム付商品券に関する会計処理をまとめてみます。
<受取時>
・窓口での会計が900であり、現金400及びプレミアム付商品券500を受け取った。
現金900 / 外来収益900
(うち500はプレミアム付商品券)
窓口での受取時には現金同等物として取り扱うことが適切と考えられます。1日の締めに現金実査を実施する際にも現金同等物として実査して下さい。金種表に改めて項目を作成し、しっかりと実査しましょう。また、プレミアム付商品券による支払に対しては釣銭がでないこととされており、一部負担金等を超える額面の商品券を受領しないように注意して下さい。
<換金申込時>
・プレミアム付商品券500について換金申込した。
未収金500 / 現金 500
プレミアム付商品券の換金については、事業所のある各自治体毎に定められた金融機関や商工会等へ申込むこととなります。申込時には未収金等の勘定科目に計上するのが適切であると考えられます。
<入金時>
・換金申込したプレミアム付商品券500が預金に入金された。
普通預金500 / 未収金500
換金方法は自治体によって異なり、現金、預金口座への入金、小切手などがあります。入金時に未収金を消し込みましょう。また、一部自治体では換金手数料が掛かるようであり、入金時には注意が必要です。
<その他>
使用期限や換金期限は自治体によってまちまちであり、その点でも注意が必要です。前述の通り、事業としてのプレミアム付商品券は大いに疑問の残るところですが、患者さんの為にもしっかりと対応していきましょう。
また、プレミアム付商品券事業の制度の概要や保健医療機関等における留意点に関しては、厚生労働省の事務連絡や日本医師会からの通知が出されておりますので、併せて御確認ください。