協働 公認会計士共同事務所

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ご挨拶

 2023年2月1日から協働に入所しました後藤愛由美と申します。東京都立川市にある民医連加盟法人、社会医療法人社団 健生会からの出向となります。今後3年半のあいだ協働に所属し、全国のさまざまな民医連加盟法人、労働組合、福祉団体等を回らせていただきます。

 

 健生会への入職(中途)は5年前のこと、医局で2年間働き、それから経理課に配属されました。それはちょうど2020年の春のことで、ご存じのように新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が本格的に日本全国で流行りだす時期にあたります。健生会でも感染した患者さんを受け入れる医療・介護の現場はもちろんのこと、経営においても大きな影響をこうむることになりました。この間、患者さんや地域の方々から多くのお声や寄付をいただいたことは本当にありがたく、忘れられないことです。私にとってこの時期は、大変でありながらも民医連職員としての意識や経営についての関心を高める機会となりました。

 といっても、私は経理課に入るまで会計や簿記について学んだことはなく、また数字に強いと自分で思ったことも人から言われたこともない、そんな人間でありました。はたして自分は経理課に入ってよいのだろうかと訝しく思っていたのですが、実務を通して簿記のおもしろさに目覚め(左右が一致したときの爽快感!)、県連主催の会計講座で財務諸表の読み方や予算の考え方について学び、第12期民医連統一会計基準推進士に合格した頃には会計の世界の奥深さにおののきながらもさらなる深みへと誘われていたのでした。

 

 協働に入所してから1か月経ちます。これからの3年半は長いようでいて、何気なく毎日を過ごしていたらあっという間に終わってしまうかもしれません。自分を戒めるために、ここに目標を記すことにいたします。

1.協働の一員として非営利・協同を志す組織の経営について理解を深め、貢献する。

2.民医連の一員として、民医連医療を実践するための経営を支えることのできる専門的知識・技能を身につけて帰任する。

 

 「協働の宣言」にもありますように、協働にとって非営利・協同という言葉はとても大事なものであることをこの間教わりました。それにまつわる理念は、奇しくも私がかねてより思い描いていたあるべき社会のありよう――さまざまな個性・特性・属性をもつ人たちがそれぞれの持ち味を発揮しながら同じ場所で働き、支えあって生きること。それでいて健康で文化的な生活が成り立つこと――に重なります。はたして「金がすべて」の論理が社会のすみずみに貫徹し生きづらさが蔓延するこの時代に、非営利・協同の営みはいかにして成り立ち得るのか。理念と実践の狭間で考え続けたいと思います。

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